君の隣でみる夢
柚葉の両親へはすぐに連絡をしてこれからの柚葉の状態をよく見てもらえるように伝えた。

連絡をしてから寝室へ向かうとベッドに横になりながら柚葉が永遠を見つめていた。
「起きた?」
「うん」
病院で眠っていた柚葉を永遠が家まで運んだ。
柚葉はまだ眠そうにしている。
「まだ眠ってていいよ」
永遠も柚葉の横に寝転がった。
「うん・・・」
柚葉は永遠の体にぴたりとくっついて再び目を閉じる。

永遠は柚葉と再会した時のことを思い出していた。

もしもこれから状態がさらに悪化して、再び自分のことを柚葉が忘れてしまったら?
再び柚葉が笑顔を失ってしまったら?

そんな不安が膨らみそうになるのを止めようと永遠は柚葉の寝顔を見ていた。
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