君の隣でみる夢
「かわいいね」
「だな~」
「次の病院で性別が分かるんだよね」
「あぁ」
永遠は何となく性別が分かっている。
それでも柚葉にはまだ内緒にしていて、柚葉も絶対に言わないでと話していた。
「これ、かわいい!」
赤ちゃんの服や哺乳瓶を見ながら二人は生まれてくる赤ちゃんに想いを馳せていた。
「久しぶりのデートだね」
柚葉は嬉しそうだ。
つわりがひどいうちは一緒にスーパーにすら行けなかった。
「これは?」
と永遠が水色のおもちゃを手にする。
その瞬間、柚葉の動きが停止した。
永遠もしまった!と口をつぐむ。

「もぉ~!!!言わないでって言ったでしょ!!」
柚葉が永遠の肩をたたく。
「ごめんて」
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