君の隣でみる夢
「柚葉の体調が大丈夫だったら、俺、行きたいところがあるんだ」
永遠の提案に柚葉は表情が変わった。
「おでかけ?」
「そう。デートしよう。」
そう言って永遠が起き上がり柚葉に手を伸ばすと柚葉はその手を取った。

永遠は昔、玄関で待ち合わせていた日々を思い出しなつかしさがこみ上げる。

あの頃の柚葉に比べれば表情も変わった。
会話もできる。
そしてもうすぐ子供も生まれる。

今の幸せに感謝しなくてはと思った。
これは当たり前の時間じゃない。
奇跡の連続で得ている時間だ。

「うれしい。デート。」
そう言って柚葉は身支度を始めた。
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