君の隣でみる夢
「寒くないか?」
永遠が運転する車の助手席で柚葉は嬉しそうに微笑んでいた。
「大丈夫」
永遠は途中でコンビニに寄り道した。

「柚葉、これ食べてみて」
その言葉に柚葉が永遠から差し出されたチョコレートを口に運ぶ。
「何これ!おいしい!」
「だろ?」
永遠は柚葉の反応に嬉しそうに微笑む。
「初めて食べた?」
柚葉が永遠に聞くと永遠は首を横に振った。

「昔、柚葉が大好きだったチョコなんだ。これをあげると喧嘩してても仲直りできた。」
「仲直り?」
「そう。柚葉が悲しい時も、怒ってるときも、このチョコが柚葉を元気にしてくれたんだ」
永遠がジェスチャーを加えながら説明する。

昔柚葉が大好きだったチョコが復刻盤として再販されていたのを知った永遠は柚葉に食べさせたいとずっと考えていた。
< 323 / 362 >

この作品をシェア

pagetop