君の隣でみる夢
そんな柚葉の今までとは比べ物にならないような決意を感じて永遠はこの手を離すしかないと思っていた。

「ごめんね、永遠」
ずっと伝えたかった言葉を柚葉は口にしたとき、我慢した涙が一筋流れた。
そっと永遠の胸で涙を隠す。

涙を流すのはこれで最後。

自分が泣いていたら永遠が離れられない。

「ありがとう。」
柚葉はぎゅっと目を閉じて深呼吸してから体を離した。
永遠の顔を見て精一杯微笑む。
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