君の隣でみる夢
体育祭の時に久しぶりにその姿が見られるかもしれないと期待していた。
「柚葉、バスケに参加しない?」
夏子の言葉に柚葉は目を丸くした。
「中学生の時にバスケ部のマネージャーだったんでしょ?」
「そうだけど。私、もう何年もバスケはしてないし。」
「バスケにはマネージャーも一人チームに入ってるの。柚葉バスケチームのマネージャーしてよ」
夏子からの提案になつかしさがこみ上げて柚葉はうなずいていた。

次の日から自分のクラスの男女混合チームがバスケの練習をするのをマネージャーとして柚葉はサポートした。
懐かしくて生き生きとしているのが自分でもわかる。

事故にあってからだれかに必要とされたのは初めてだ。
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