君の隣でみる夢
柚葉は永遠と登校しなくなってから自分がそうしていたように手すりにつかまろうとした。そんな柚葉の手を永遠は自分の腕につかまらせる。

懐かしい永遠のぬくもりに柚葉は切なく微笑んだ。

二人はほとんど言葉を交わさないまま高校までの道を歩いていく。

そして高校が見えてきたとき永遠は立ち止まり柚葉の前に立った。

「歩くの、上手になったな」
「うん」
「もう、一人でも本当に大丈夫だったんだな」
「うん」
「俺医大に合格した。」
「おめでとう」
柚葉は満面の笑みを永遠に向けた。
「ありがとう」
永遠も笑顔を向ける。

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