キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
翌朝は、昨日園長先生に言われた通りお休みすることに。

昨日の夜は一睡もしてなかったから………

お休みなのがありがたい。

「唯ちゃん、朝ごはん食べましょう。」

副園長先生は、元々幼稚園の先生で先生の先輩。

園長先生と結婚してからは

お家と事務と園長先生のサポートで、毎日忙しいって聞いていた。

園には、時々しか顔が出せないのもそのせい。

そんな人に、唯のお世話をしてもらうのは

いくらもう少しで、親戚になると言っても………申し訳ない。

だから。

「あの………今から家に帰ろうかと…………。
悠…………子犬も心配なので…………。
家の事も、そのままで出て来てしまったから…………。」

仕事を休んでお家でのんびりするという申し出を

すんなり受け入れてもらえるとは思えないけど………

はるかの事は心配だから、どうしても一度帰りたい。

「う~ん。
どうしようか~??
パパに、唯ちゃんを帰さないようにって………約束されたんだよねぇ。
けど…………
同じ主婦として…………お家が気になるのは分かるし……………。
う~ん。
………………………………………。
だったら、私がついて行っても良い?
パパには、連絡しておくから。
お家の事をして、ワンちゃんを連れてここに来よう。」って………。

ホントはこのままお家に帰るつもりだったんだけど…………

園長先生達に迷惑をかけておいて、挨拶もなく帰ったら良くないよね?

それに…………

帰っても、先生が受け入れてくれるか分からないし…………。

もう少しここにお世話になって………

ゆっくり考えた方が良いのかも。

副園長先生の言葉に甘えて………一緒に行く事にした。
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