キンダーガーテン五 ～ここが居場所～

これまでは………

年の離れた先生に

甘えて頼って、今日まで来た。

けどこれからは、唯は悠君の奥さん。

まだまだ頼りないけれど…………。

それでも隣を歩いて。

一緒に同じ時間を刻んで行くの。

「ねぇ、悠君。
これからは二人で一緒に、歩いて行こうね。
唯、隣を歩るけるように頑張る。
けど………
今までずっと甘えておんぶされてた唯が………。
急に一人で隣を歩くのは………難しそうだから。
悠君と一緒に足並みを揃えて………『二人三脚』で歩きたい。
………………ねっ！」

「『二人三脚』かぁ…………。
うん、良いね。
ゆっくり歩調を合わせて、歩いて行こう。
もしもどちらかが歩き疲れたら。
二人一緒に立ち止まって………
また一緒に歩き始めよう。
……………………………
今日から…………………よろしくね。」

二人は、まだまだ未熟な夫婦。

戸惑う事もいっぱいあるはず。

………………それでも

悠君と一緒なら

ずっと笑って前に進めるような気がするの。



「ヨシッ、帰ろうか。
俺達の家に…………。
チビ２匹が、首を伸ばして待ってるよ。
今日からあそこが………
俺達二人の居場所だから。」って。

森　悠人。

森　唯。

森　悠と………森　パール。

いつか、もう少し家族が増えるかもしれないけど…………。

今は、この二人と２匹が私の家族。

『唯が一人にならないように………
居場所と家族を作るよ。』

いつかの約束……………。

本当になったね。

……………………ありがとう。