キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「唯ちゃん、悠人。
おかえりなさい。」

旅行から帰って直ぐ来る予定が…………

二週間も過ぎてしまった。

「お義母さん、遅くなってすみません。」

謝る唯に。

「体調は大丈夫?
旅行で写真を撮るって聞いてたから………無理したんでしょ?
ウチはいつでも大丈夫。
二人が仲良くして、楽しく過ぎてくれてたらそれでいいの。
まぁ、たまには顔を見せて欲しいけど。
唯ちゃんと付き合ってから
考えられないくらい悠人の姿を見てるから、気にしなくて大丈夫よ。
それより、旅行はどうだった?」

相変わらず温かいお義母さんに嬉しくなりながら

撮影した写真を見てもらったの。

「わぁ、唯ちゃん可愛い!
悠人…………プププッ。
抱っこ……………いいんじゃない?」

肩を震わせていいって言われても…………………。

またまた憮然とする唯君。

結婚式にこんな写真がいっぱい並ぶのに…………

大丈夫かな?

「ところで、今日はどうする?
明後日、悠人は人間ドックでしょ?
お父さんに顔を見せたら、帰った方が良くない?」って…………。

えっ…………。

この間もそう言って帰ったのに……………。

なんとも言えない顔をしてたみたいで。

「さっきも言ったけど
唯ちゃんのお陰で、悠人の顔をいっぱい見れてるの。
だから気にせず甘えていいのよ。
唯ちゃん………悠人の人間ドックが不安でしょ?
だったら二人でゆっくりしなさい。」

お義母さんは、悠君の気持ちだけじゃなく。

唯の不安まで気にかけて優しい言葉をかけてくれたの。
< 282 / 398 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop