キンダーガーテン五　 　　　 ～ここが居場所～
「いつも………ごめん。
大丈夫だと思うけど、不安そうだから気になって。
長い時間は、結婚式の準備とか仕事で難しいけど。
なるべくちょこちょこ顔を出すようにするから。」

悠君の優しい言葉に

「悠人のそんな言葉が聞けただけで十分よ。
後少しでお父さんも帰って来るから
悠人の部屋でゆっくりして来たら？」

悠君は、自分の部屋でゆっくりして。

唯は、夕ごはんの用意をするというお義母さんのお手伝いをさせてもらう事に。

「唯ちゃんが一緒にって………嬉しい！」

二人でキッチンに入ると

「悠人のお嫁さんになってくれて、ホントにありがとう。
あんなに素直に自分を出してくれて………
親として、これ程嬉しい事はないの。
悠人の母親だけど。
これからは、唯ちゃんの母親でもあるからね。
もしも、お母さんが都合で甘えれない時には………
私を頼ってね。
美香ちゃんと唯ちゃんは……
私とお父さんの娘だから。」

自分の母親は………

これから新しい時を刻む。

納得する事が、少しずつ出来てきてるけど………

まだまだ心から素直に祝福は、出来ない。

不安な事があっても………

『お母さん』と

泣きつく事も、甘える事も出来ないって………分かってる。

淋しいって………思う事もある。

だから、本当に嬉しいの。

お母さんのぬくもりを再び感じられて…………。

「お母さん…………ありがとう。」

抱きついて泣きじゃくる唯を

ヨシヨシって………悠君みたいに撫でてくれた。
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