キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「ねぇ、悠君。
結婚式…………恩返しできる何かアイデアない?」

「誰に?」

「……………四人とコウ君と咲ちゃん。
みんな………大切だけど。
この6人は………特別だから。
悠君と恋をして。
ここまで来れたのって…………
やっぱり6人のお陰だもん。
大好きだから。」

ヨシヨシって擦って。

「だったら、言葉にするのが一番だと思うよ。
どんな演出よりも
唯ちゃんの素直な気持ちが………
アイツらには、一番嬉しいから。
後は………唯ちゃんが泣いて伝えられないと困るけどね。」

そうだよね。

花嫁さんの両親への手紙も。

泣いて読める自信がないから………代読なのに。

みんなを前にして伝えるなんて………絶対無理。

う~ん……………。

「………………だったら
メモリービデオを流す最後に入れて貰えば?
録画なら、いくらでもやり直し出来るし。
お義父さん達への手紙も、代読じゃなくてそうすれば
自分の言葉で伝えられるよ。」

そっかぁ!

ビデオだったら、泣いたらやり直したら良いもんね。

それなら保護者にも子供たちにも………

みんなにお礼が言える。

「……………………。
ついでに、ビデオが流れてる時
その人にお礼の花を、一輪ずつ渡したらどう?
キャンドルサービスやブーケトスの代わりに…………。
子供たちには、お花と一緒にお菓子もつけるとか。」

ウワァ、凄く良いアイデア!!

さすが悠君。
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