キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「悠君、ごめんね!!」

『病院では、お静かに!』って言葉を頭に浮かべながら

急ぎ足で病室に向かうと。

「「おかえり」」と笑顔の兄弟に迎えられた。

「お兄ちゃん、ごめんなさい。
美香お姉ちゃんが待ってるのに…………。」

頭を下げる唯に

「大丈夫。
それより、寝れた?」って聞いた後

後ろにいた尋ちゃんに

「尋ちゃんと和也君、ごめんね。
ウチの悠人のワガママに付き合わせて…………。
唯ちゃんの事になると
他の人の人使いが荒くなるから………。
治ったら埋め合わせさせたらいいよ!」って声をかける。

「大丈夫だよ。
だって、ウチだと絶対泊まれないホテルを
3日もキープしてもらってるんだもん。
お姉ちゃんを休ませたい時は、いつでも連絡して!
じゃあお姉ちゃん、私達ホテルに帰るから。
時々休んで、お兄ちゃん達に心配かけたらダメだよ。」って言うと

仲良く手を繋いで、帰って行った。
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