【BL】綺麗な君。
カタカタとパソコンをいじる。

ようやく眠気も無くなった。

書類も一通り片付いたし、コーヒーでも買いに行くか。
真斗もどうかと思ったけど、上司の所に行ってるしまぁいいよな。


この会社は結構デカくて、一つの部署がそれぞれの部屋に分けられてる。

部屋を出て少し歩いた所に自販機があって、クッションベンチもあるから一息つきたい時にはもってこいの場所だ。

自販機の硬貨投入口にお金を入れてブラックコーヒーを押し、ガシャンと落ちてきたコーヒー缶を手に取って缶の口を開ける。

「んー、」

コーヒーを飲みながら仕事場へ戻ると、まだ真斗とその上司が話していた。

どこか頼りなさそうなその人は山田明人って言って、真斗の上司なわけだけど。

俺はこの人が好きじゃない。

いつも自信なさそうにしてるし、年上の癖におどおどしてるし、そう言う奴って一番嫌い。
もっとしっかりしろよって思う。

特に頼りになる訳でもないから、移動させられるんじゃないかって言われてる程。

役に立たねぇならとっとと移動すればいいのにな。

そう思いながら自分の机に戻ってまたパソコンをカタカタといじり始める。
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