瀧のライフ
運命の審判
3月21日、調査官中村は都内のとある高校に来ていた、そして貼り出された合格者の番号で2人の番号を探していた。その頃、家裁にいる2人の両親に中村から2人の合格が伝えられた。
瀧「中村さん!お久しぶりです」中村「瀧くん!高校卒業おめでとう!」瀧「ありがと!あの2人受かってましたね!」中村「ったくあなたはほんとに、ここまでやるなんてすごいんだから」中村「あの2人の学力でこの高校に受かるなんて」10分ほど立ち話、オレは中村に乗せてもらい自宅へ向かっていた。家裁では、裁判官は鈴木に不処分を言い渡した。決定理由で高校受験に失敗し仕事もせず、遊ぶ金欲しさに空き巣を4件繰り返し被害額は40万円と多額で動機も酌量の余地が皆無で少年院送致もありうるとしながらも被害弁済や示談が完了しておりまた高校に行くために勉学に励み一般入試で合格を勝ち取り、生活も安定し再犯の恐れは無く、非行性も低くく専門家の指導等が必要なほどではないとし保護観察処分を科す必要性が無く不処分が妥当と判断されたのだ。午後からの田中の審判でも同様の理由から不処分決定が下された。
オレは2人からの電話で決定内容を知った。ふと気づくと涙が出ていた。瀧「オレなんで泣いてんだ」夕方、2人とその両親が訪ねてきた。そのあとすぐ父さんも帰宅、港「瀧、変わったなもう保護観察なんて解除でいいだろ!そんなもん」瀧「父さん!」2人の両親がオレを見るなり、大きく頭を下げた、オレはその瞬間、体の力が抜けたように座り込んでいた。いつの間にか涙が溢れ、ワンワン泣いていた。田中「森崎、相変わらずよく泣くよな」鈴木「何回見ても可愛いな」亜衣「ったくすごい弟なんだから」港「さぁ!鈴木くん、田中くんの合格祝いに焼肉でも行くか?」食事を終えて帰り際に、田中「森崎、保護観察って終わる見通しどうなってる?」瀧「来年6月までの予定だよ、早期解除の見通しもない!」鈴木「そんな!」瀧「これが現実さ、だからあなた達も再犯しないように気をつけないと」翌日夕方、オレは中村に呼び出され自宅近くのレストランへ、2人の不処分決定に至るまでの舞台裏についてだった、中村「審判で処分を決める時は裁判官1人で決めるのが通常なんだけど、あの2人の場合は違っていた」中村の話によると裁判官1人では結論が出ず、調査官や他の裁判官も含めての11人で多数決を取り6人が不処分、保護観察が5人という僅差で不処分が決まったというものだった、いくら示談が成立したとはいえ被害者は最低でも保護観察処分を要求していたことなど、難しい判断だったのだとオレは知った。4月1日夜、オレはこの日、女友達と渋谷駅近くのカフェで食事をしていた。ふと外を見た、瀧「あの事件から1年か!あの事件が無ければあの2人と出会って無かったな!」あの事件があの2人の人生をも変えたんだと思った。ふと星野がオレに声をかけた、星野「瀧くん、なにぼおーと外みてるの?」瀧「いや!何でもないや」星野「瀧くんって時々そういう時あるよね!私たち今月から大学生なんだから!しかも同じ大学だし!もっとアタマだけじゃなくて、彼氏として上のレベルを要求するね」瀧「そろそろ!将来のコトとか考える時期にきてるな」星野「私、何で瀧くんのこと、彼氏って言ったんだろう?」私はこの時、初めて瀧くんに恋愛感情を抱いていた、瀧くんとは友達としか思ってなかったのにこんな気持ちはなんなんだろうと思った。今日は星野がオレの自宅に泊まりに来ることになった、自宅に帰ると保護司と保護観察官と両親がいた、保護観察官はオレの保護観察について、交通短期保護観察に切り替えることを告げた。オレの保護観察は解除が近いことを意味していたのだと理解するまで時間はかからなかった。保護観察官は理由を教えてくれなかったが、オレにはその理由がなんとなくわかっていた。何故か一番喜んでいたのは星野だったけど、オレが大学生になって1ヶ月が過ぎようとしていた時、保護観察官は来月15日付で保護観察を解除するとオレに告げた。6月14日、最後の保護司との面会の日を迎えた。大学の授業を終えて帰宅、既に保護司が待っていた。保護司の話によると、渋谷エイプリルフール暴走事件での法的処分で最後に残っていたのはオレだったと聞かされた。リーダー以外の他の少年は全員が審判不開始だったこと、成人の男は罰金刑を受けた1人以外の全員が不起訴処分だったことを知った。あの日向でさえ不起訴だった事実にオレは不満だったが、これが現実なんだと思うと虚しくなった。そして保護司は小声で、保護司「納得しづらいかもしれないが、暴走を先導した主犯の少年なんだが、 実は先月にすでに保護観察を終えているんだ、まぁ違反歴のないホントの初犯とはいえ、逮捕されたが12日間の勾留で観護措置はなしだった、おかしいかもしれないが」瀧「なんだよ!主犯より幇助犯のほうが重いじゃん、でも終わったことだし気にしない」とオレは笑顔で返した。帰り際に保護司はオレにあの2人が困っていたり悩みがあったら助けてあげなさい、そして二度とお世話にならないようにと告げて帰っていった。母はオレに、春香「去年の瀧くんの事件、私も港もいろいろ大変だった!家庭裁判所行ったり保護観察処分とか、でもいろいろ私たちも勉強になったわ」瀧「母さん」午前零時、オレの保護観察が法的に終了したことを示していた。こうして渋谷エイプリルフール集団暴走事件の法的手続きは完全終結した。いつのまにかオレは星野と抱き合い気づいたら涙が出ていた。そんなオレを星野は背中をさすってくれていた。星野「瀧くん!よく乗り切ったね、別に我慢しなくてもいいのよ」オレは星野の前では泣くまいと堪えていたがもうどうでもよかった、いつに間にかオレはワンワン泣いていた。港「瀧、謙虚になったな!なんかスッキリしてる」春香「瀧くんと由美ちゃん見てると昔の私と港を連想するわ」港「確かに、同じ大学生という共通点は同じだな!懐かしいなあの時を思い出すよ」星野「瀧くん、かわいい」星野「私、瀧くんのことなんか?」オレはこの時、星野に告白しようと決めた。瀧「オレ、由美のこと好きだ」瀧「彼女になってください!」星野「決まってんじゃん!今の瀧くん、事件前とは違うもん!瀧くんの保護観察が明けて決めたの、私の方から告白させてもらうおうかなと」瀧「ありがと!」星野「今日から彼氏ね」瀧「うん!」15日、俺にとって2人目の彼女ができた、由美にとっては初彼氏だった、翌朝、星野「森崎、朝だよ」瀧「あ!星野、おはよう」星野「なんか森崎スッキリしてる」瀧「再出発の日だから」
瀧「中村さん!お久しぶりです」中村「瀧くん!高校卒業おめでとう!」瀧「ありがと!あの2人受かってましたね!」中村「ったくあなたはほんとに、ここまでやるなんてすごいんだから」中村「あの2人の学力でこの高校に受かるなんて」10分ほど立ち話、オレは中村に乗せてもらい自宅へ向かっていた。家裁では、裁判官は鈴木に不処分を言い渡した。決定理由で高校受験に失敗し仕事もせず、遊ぶ金欲しさに空き巣を4件繰り返し被害額は40万円と多額で動機も酌量の余地が皆無で少年院送致もありうるとしながらも被害弁済や示談が完了しておりまた高校に行くために勉学に励み一般入試で合格を勝ち取り、生活も安定し再犯の恐れは無く、非行性も低くく専門家の指導等が必要なほどではないとし保護観察処分を科す必要性が無く不処分が妥当と判断されたのだ。午後からの田中の審判でも同様の理由から不処分決定が下された。
オレは2人からの電話で決定内容を知った。ふと気づくと涙が出ていた。瀧「オレなんで泣いてんだ」夕方、2人とその両親が訪ねてきた。そのあとすぐ父さんも帰宅、港「瀧、変わったなもう保護観察なんて解除でいいだろ!そんなもん」瀧「父さん!」2人の両親がオレを見るなり、大きく頭を下げた、オレはその瞬間、体の力が抜けたように座り込んでいた。いつの間にか涙が溢れ、ワンワン泣いていた。田中「森崎、相変わらずよく泣くよな」鈴木「何回見ても可愛いな」亜衣「ったくすごい弟なんだから」港「さぁ!鈴木くん、田中くんの合格祝いに焼肉でも行くか?」食事を終えて帰り際に、田中「森崎、保護観察って終わる見通しどうなってる?」瀧「来年6月までの予定だよ、早期解除の見通しもない!」鈴木「そんな!」瀧「これが現実さ、だからあなた達も再犯しないように気をつけないと」翌日夕方、オレは中村に呼び出され自宅近くのレストランへ、2人の不処分決定に至るまでの舞台裏についてだった、中村「審判で処分を決める時は裁判官1人で決めるのが通常なんだけど、あの2人の場合は違っていた」中村の話によると裁判官1人では結論が出ず、調査官や他の裁判官も含めての11人で多数決を取り6人が不処分、保護観察が5人という僅差で不処分が決まったというものだった、いくら示談が成立したとはいえ被害者は最低でも保護観察処分を要求していたことなど、難しい判断だったのだとオレは知った。4月1日夜、オレはこの日、女友達と渋谷駅近くのカフェで食事をしていた。ふと外を見た、瀧「あの事件から1年か!あの事件が無ければあの2人と出会って無かったな!」あの事件があの2人の人生をも変えたんだと思った。ふと星野がオレに声をかけた、星野「瀧くん、なにぼおーと外みてるの?」瀧「いや!何でもないや」星野「瀧くんって時々そういう時あるよね!私たち今月から大学生なんだから!しかも同じ大学だし!もっとアタマだけじゃなくて、彼氏として上のレベルを要求するね」瀧「そろそろ!将来のコトとか考える時期にきてるな」星野「私、何で瀧くんのこと、彼氏って言ったんだろう?」私はこの時、初めて瀧くんに恋愛感情を抱いていた、瀧くんとは友達としか思ってなかったのにこんな気持ちはなんなんだろうと思った。今日は星野がオレの自宅に泊まりに来ることになった、自宅に帰ると保護司と保護観察官と両親がいた、保護観察官はオレの保護観察について、交通短期保護観察に切り替えることを告げた。オレの保護観察は解除が近いことを意味していたのだと理解するまで時間はかからなかった。保護観察官は理由を教えてくれなかったが、オレにはその理由がなんとなくわかっていた。何故か一番喜んでいたのは星野だったけど、オレが大学生になって1ヶ月が過ぎようとしていた時、保護観察官は来月15日付で保護観察を解除するとオレに告げた。6月14日、最後の保護司との面会の日を迎えた。大学の授業を終えて帰宅、既に保護司が待っていた。保護司の話によると、渋谷エイプリルフール暴走事件での法的処分で最後に残っていたのはオレだったと聞かされた。リーダー以外の他の少年は全員が審判不開始だったこと、成人の男は罰金刑を受けた1人以外の全員が不起訴処分だったことを知った。あの日向でさえ不起訴だった事実にオレは不満だったが、これが現実なんだと思うと虚しくなった。そして保護司は小声で、保護司「納得しづらいかもしれないが、暴走を先導した主犯の少年なんだが、 実は先月にすでに保護観察を終えているんだ、まぁ違反歴のないホントの初犯とはいえ、逮捕されたが12日間の勾留で観護措置はなしだった、おかしいかもしれないが」瀧「なんだよ!主犯より幇助犯のほうが重いじゃん、でも終わったことだし気にしない」とオレは笑顔で返した。帰り際に保護司はオレにあの2人が困っていたり悩みがあったら助けてあげなさい、そして二度とお世話にならないようにと告げて帰っていった。母はオレに、春香「去年の瀧くんの事件、私も港もいろいろ大変だった!家庭裁判所行ったり保護観察処分とか、でもいろいろ私たちも勉強になったわ」瀧「母さん」午前零時、オレの保護観察が法的に終了したことを示していた。こうして渋谷エイプリルフール集団暴走事件の法的手続きは完全終結した。いつのまにかオレは星野と抱き合い気づいたら涙が出ていた。そんなオレを星野は背中をさすってくれていた。星野「瀧くん!よく乗り切ったね、別に我慢しなくてもいいのよ」オレは星野の前では泣くまいと堪えていたがもうどうでもよかった、いつに間にかオレはワンワン泣いていた。港「瀧、謙虚になったな!なんかスッキリしてる」春香「瀧くんと由美ちゃん見てると昔の私と港を連想するわ」港「確かに、同じ大学生という共通点は同じだな!懐かしいなあの時を思い出すよ」星野「瀧くん、かわいい」星野「私、瀧くんのことなんか?」オレはこの時、星野に告白しようと決めた。瀧「オレ、由美のこと好きだ」瀧「彼女になってください!」星野「決まってんじゃん!今の瀧くん、事件前とは違うもん!瀧くんの保護観察が明けて決めたの、私の方から告白させてもらうおうかなと」瀧「ありがと!」星野「今日から彼氏ね」瀧「うん!」15日、俺にとって2人目の彼女ができた、由美にとっては初彼氏だった、翌朝、星野「森崎、朝だよ」瀧「あ!星野、おはよう」星野「なんか森崎スッキリしてる」瀧「再出発の日だから」