放課後の続き
「えっ!?
………………………………………………。」

その相手は…………………

初めてお父さんと引き合わせてくれ…………

かなが好きだと誤解して、くっつけたがり…………

つき合うことになってからは

『俺の目に狂いはない!』と豪語していた男。

……………………仁科貴文だ!

「どうして………………ここに??」

想像もしない人物が…………

リビングの上座に座っていた。

「オゥ。」

苦笑いの貴文に挨拶されるが………

中々状況を、受け入れられない。

「春人さん、どうぞ。」

お母さんに促され、ソファーに腰かけるも…………

貴文から目が離せない。

「貴…………文…………さん?
どうして………?」

いつもなら。

年上の彼だが………親しみを込めて『たか』と呼ぶ。

しかし今は、親しい『たか』ではなく

仁科貴文として訪れていると、彼の表情から伺えた。

「春人君…………すまない!」

いきなり頭を下げる貴文さん。

えっ!?

戸惑う俺に

「ウチの親父………………社長が………
君と夏苗ちゃんの邪魔をしていたみたいなんだ。
会社の利益のために…………
君達の未来を狂わせてしまい…………
申し訳なく思っています。
本当に………すみません。」

土下座をする勢いで、頭を下げられるが…………

言われていることが、頭に入ってこない。
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