放課後の続き
その、仁科貴文の嫁の美乃里から

「無職のハル君!
実家に帰って継ぐか………悩んでるんだよね?
良かったら、私の代わりに学校で仕事しない?
私、赤ちゃんが出来たから産休に入るんだ。
ウチは良いよ!
お嬢様ばっかりで、家柄も安定。
若くて可愛い、女子高生いっぱいだよ!
好きになっても、ハルとなら家柄で困らないから……
堂々とつき合えるよ。
なんたって、ウチの学校の半数がフィアンセ持ちだもん。
おまけに、同じ敷地内に女子大まであるんだよ!
選び放題。
パーティーと違って、一年かけてゆっくり選んだら良いしね。
それに……………………」

ここで一呼吸おいて話した内容は

多分、一番伝えたい事で………

貴文の悪知恵も含まれていたんだろう。



その内容は。

『生徒の中に、山本夏苗がいる』というものだ。

以前、同じパーティーに参加して

まだ中学生だった夏苗ちゃんと挨拶して以来

どうも俺と夏苗ちゃんをくっつけたがる貴文。

『俺は、ロリコンじゃない!!

知り合いの幼馴染みが、偶然いたから………

目が行っただけだ!』と幾ら説明しても

「まあまあ、分かった。分かった。」と言って取り合わない。

終いには、校医を紹介する始末だ。
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