放課後の続き

ウエディング

「おめでとう!」

「お幸せに。」

ライスシャワーを浴びながら、階段を降りる俺達。

6月の今日。

ジュンブライドの花嫁が

真っ白なウエディングドレスに身を包み

満面の笑顔で、俺を見つめている。

女子高生のかなが、泣きながら眺めていたドレス。

あの時は、誠次に失恋して哀しみの中にいたのにな。

俺が、この笑顔を引き出したんだと思うと………

男冥利に尽きる。

かなのドレスの裾を持ってくれたのは

その誠次夫婦の一人娘の栞だった。

縁とは………凄いものだよなぁ。

ここに参列してくれたのは………

俺達の大切な人達だ。

玲奈ちゃんと後藤君、亨は………

仕事で遅れると言っていたから、まだ姿は見えないが。

桜ちゃんに逢いに早く来いと思う。

マスター兄弟と貴文、洋介君。

かなの幼稚園の先生達に誠次夫婦。

他にも、かなや俺の生徒達や学生時代の友人達と………

二人が歩んだ時を表す仲間達が沢山集まってくれている。

二人を中心に

普段顔を合わすことのない人達が、繋がっていることに感動する。

この人達と出逢う為に

俺達が出逢ったのかと思うほど………大切な人達に囲まれ。

今日……………かなと夫婦になった。
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