放課後の続き
2年生の教室を覗きながら廊下を歩く。

ここはお嬢様学校だから、俺や亨が過ごした高校時代とは

色々違うが………

それでも、基本的なことは変わりなく

懐かしさを覚える。

ノスタルジックな思いを胸に、歩みを進めていると

2年3組………

彼女のクラスの前に着いた。

おっ!

今は数学かぁ。

医者になることを条件に、公立高校に進んだ俺は。

クラスの半分が女子だった。

男女一緒だと、どこかで異性を気にして生活するものだが……

こうも女の子ばかりだと、どうなんだろう?

マンガのように、カッコいい先輩や

若い教師に憧れたりするんだろうか?

部屋中に女の子ばかりの違和感を感じながら

最初の目的の夏苗ちゃんを探す。

えっと~

夏苗ちゃん…………夏苗ちゃん……。

おっ!いたいた。

前から二番目の一番左。

窓際のここは、午後からは眠いだろうなぁ。

手紙を回したり、居眠りする奴のいないこの学校は

小学1年生のように

みんな真面目に、教師の説明を聞いている。

学校で勤めようか?と悩んでいる俺が言うのも変だが………

学生って、あんなに真面目に話を聞くものか?

楽しくなさそうな学生生活を心配しながら

夏苗ちゃんを観察すると。

パチッと音が鳴ったのかと思うほど目が合った。

えっ!!

俺の存在に気づいた??


< 18 / 166 >

この作品をシェア

pagetop