放課後の続き

告白

あれから直ぐ、週末がきて。

俺は、誠次と二人でbarにいる。

ここは、先日美乃里に返事をした時に教えてもらった所だ。

駅前の路地を少し入った場所に

昼間は喫茶店を………夜は、barをしていて。

兄弟二人が、交替で経営しているらしい。

面白いことに。

探偵の真似事も、頼めばしてくれると聞いた。



「それで、夏苗ちゃんには何と伝えるつもりだ?」

俺の質問に、黙り混む誠次。

そりゃあそうだよな。

赤ん坊の頃から、可愛いがっていた妹のような存在。

出きるなら、傷つけたくないはずだ。

誠次が、夏苗ちゃんのことを好きになっていたら………

一番良かったんだけどな。

「俺…………。
璃子に逢うまでは
好きって気持ちはもっと軽いものだと思ってた。
ちょっと良いなって思ったら、付き合うみたいな。
でも……
隣の席の璃子を可愛いなぁ~って思って
いつものように『付き合って』って声をかけたら
断られたんだ。
すげ~ショックで、何度も声をかけたのに上手くいかなくて……。」

「まぁ、そうだろうな。
璃子は、愛されて育ったから………
愛情のない誠次の告白に、興味はなかったんだろう。」

俺の話に、マスターの口角が上がる。

コイツも同じ考えなのか…………

もしくは、誠次と同じ思いを感じているのか………

どちらにしろ、俺達の話に興味はあるようだ。

「それで?」

先を促す俺に
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