放課後の続き
「俺もいつしか、本気で好きになって………。
クサイけど。
人生初の、真剣告白ってやつをしたんだ。
すると………まさかのオッケー!!
璃子もホントは好きだったんだって。
だから隣に座ったんだって言ってた。
ただ、俺がチャラかったから………止めようと思ったみたいなんだ。
好きだから………しっかり受け止めて欲しかったって………。
心を入れ替えて良かった!!って思ったのと同時に………
夏苗の好きは………
兄ちゃんへの親愛や憧れだと思っていたけど………
俺や璃子みたいに、真剣な思いじゃないのか?って思えて…………。」

コイツは、あれほどの真剣な好意を受けておきながら

まだ、そんなぬるいことを言ってるのかと思うと

イライラしてきて。

「当たり前だろう!
あんなに近くにいて、そんな事も分からなかったのか!
だから、辛い勉強やおけいこだって………
一生懸命こなしてたんだろう。」と怒鳴っていた。

マスターは、肩を振るわせている。

「うん。
だから俺…………決めたんだ!
夏苗をこっぴどくふる。
もう俺に未練なんて残らない程こっぴどく!
………………だから、お願いします。
ハル兄、夏苗と同じ学校で働くんでしょ?
フォローしてやって!!」

はぁ~っ?!

こっぴどくふる??

傷つけたくないんじゃなかったのかよ!!

おまけに、俺にフォローって。

夏苗ちゃんにとっては、記憶にない男なんだぞ!!

俺の怒りが分かったらしく

マスターは、とうとう吹き出した。
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