放課後の続き

旅行

「おはようございます。」

荷物を持って、次々に集まるメンバー。

しかし俺は……………。

亨がホントに参加してくれるか、気が気ではなかった。

アイツ…………真面目だからなぁ。

怖じけずいて、止めることは十分考えられる。




「よぅ!」

ポンと肩を叩かれ、ホッとする。

まぁ、それだけのリスクを負っても

桜ちゃんが好きってことかぁ~

『亨ちゃん』の愛称で呼ばれていたことを、披露すると

桜ちゃんが、直ぐに食いついてきた。

『嫌がる愛称で、呼べない』と。

ヨシヨシ。

無理を押して来てくれた亨には

ちょっと、ご褒美をあげないとなぁ。

『亨さん』と呼んでくれるようにからかったつもりが

照れた亨が先に

『亨さんと呼んでくれる?』と言ってしまった為

桜ちゃんの一番始めの『亨さん』は

おあずけになった。

…………………………………残念。

諦めて、出発しようと

荷物を詰め込んでいた俺の耳に、飛び込んできた桜ちゃんの言葉。

「先生は、オジサンじゃないです。
お若いし……………素敵です。」

これには、亨も耳まで赤くした。

純粋な高校生の言葉って…………

破壊力バツグンだなぁ~
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