放課後の続き
パークの駐車場に車を停めて、他の四人と合流した。

車の中での出来事が気まずいのか

いつになく口数が少なくなった彼女。

亨に「告った?」と聞かれ、首を振っていたら

「あれっ?
何かあった??」と

めざとい桜ちゃんに突っ込まれ。

同じくめざとい玲奈ちゃんにも

「あっちもこっちも花盛りかぁ~
羨ましいな。」と言われ。

亨と二人、苦笑いを浮かべる。

女の子は…………

自分以外の恋には、敏感なようだ。

俺を意識しての、赤さだとは分かったが………

あまりに無口な夏苗ちゃんが心配になって

「ホントに大丈夫?」と確認する。

そのまま手を引いて歩き始めると

真っ赤になって、パッと振りほどき

「桜、行こう!!」と

桜ちゃんの手を引いて歩き始めた。

………………………やっぱり恥ずかしいのかぁ~

内心のウキウキした気持ちが、亨に伝わって

……………小突かれた。

桜ちゃんはというと…………

夏苗ちゃんの行動にあたふたし

亨に助けを求めながら、俺の顔色を伺っている。

訳知り顔の亨が

「春人は大丈夫だから、気にせず二人で歩いて良いよ。」と

優しく声をかけていた。

亨の言葉に、ようやく安心をもらった桜ちゃんは

夏苗ちゃんと二人で、パークのゲートを潜って行った。
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