放課後の続き
ドンドンドン!!

「春人坊っちゃん!!
夏苗様が、お越しですよ。
春人坊っちゃん!!」

ドアを叩く音と

多岐さんの怒鳴り声が………

二日酔いの頭によく響く。

あったまが………………割れる~

「坊っちゃん!
入りますからね!!」

とうとう、痺れを切らした多岐さんが

スペアキーで入ってきた。

……………子供の頃以来だ。

「まったく、もう!
何を自棄になっているのか知りませんが。
夏苗様が悲しむような態度は、控えて下さい。」

かなの味方の多岐さんは、坊っちゃんの俺より

彼女を優先する。




「…………………はぁちゃん……………。」

付き合い初めて直ぐに

『春人さん』を止めて、『はぁちゃん』になった。

周りの人間や過去の彼女と同じ呼び方が、嫌だと拗ねて。

いつもは………

理由が可愛いこともあり、満足している。

けど、こう腹が立っていると………

その呼び方まで、イライラする。
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