放課後の続き
「…………………何?」

冷たく答える俺に………涙を浮かべる彼女と

「坊っちゃん!」と怒る多岐さん。

「ちょっと二人で話したいから。
多岐さんは、席を外して。」

ガキかと………自分でも情けなくなるが…………

全ての人間に、あたってしまう。

うしろ髪を引かれながらも………

一応、主人である俺の言うことはムシする訳にはいかないと。

従ってくれた。

バタン。

ドアの閉まる音と共に、ベットから起き上がる。

冷静さを、取り戻すため…………

冷蔵庫から水を取ろうと立ったところで。

携帯のメロディが、着信を知らせた。

「……………………はい。」

相手は、亨だ。

『昨日、お前を送った後で………
山本さんから、電話がきた。
お前の様子が、気になったみたいだ。
はぁちゃんを、傷つけたと…………ずっと泣いていた。
自分の我が儘で…………
一番大切な人に、嫌な思いをさせたって。
夢を諦めて、お父さんの希望する大学に行くことにすると
今日…………言うつもりだと言った。
お前は………ホントにそうさせるつもりか?
教師の俺としたら…………
あの成績は………短大だともったいないと思う。
けど………
親友の彼女だと思うと。
お前達の将来を考えて………夢を追わせろという。
まぁ、後は………お前次第だけどな。
ガッカリさせるなよ。』と……言いたいことだけ言って

切られた。

分かってる。

分かっているけど………。
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