その支配は悪魔の果実
もしや、朝ごはんは社長が?

贅沢三昧のセレブが?

赤提灯以外にも庶民的な一面がまた一つ増えた。


「和食、、、」

「朝は洋食派か?」

「いえ、社長が和食ってなんかチグハグで。」

「なんだそりゃ。作るのは和食だけだ。朝はその方がホッとするからな。」

「色々意外すぎて、、、」

「まあ、食え。いただきます」

「いただきます。」


あー、そういえば誰かとこうして、朝を迎えてご飯を一緒に食べるとか、久しぶりだわ。

身体だけじゃなくて、心も温まる。


「社長、美味しい。ありがとうございます。」

「口にあったなら良かったよ。」

「はい。とても。」

「お前は一緒にいて飽きないな。」

「え?」

「単純な話だ。コロコロ変わる態度も表情も、退屈しないってことだ」

「ふふっ。私が暇潰しの材料になってるなら、少しはお役にたってるんですね。」


朝ごはんの効果なのか、社長の嫌味も今朝は苦にならない。

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