死にたがりのブルース
17時00分。
1人で重い食材を抱えながら合鍵を使って俺の住むマンションへとやって来た彼女は、慣れない手つきで一所懸命に夕食の準備を済ませていた。
時折、包丁で指を切ってしまい、手には絆創膏の数が増えていく。
数時間後、2人掛けの小さなテーブルの上には、熱々の海老フライとからあげ、豆腐とちぎりレタスにプチトマトのサラダが色鮮やかに並べられていた。
「よし、出来た!」
(うわ、美味そうだな……)
夕食の準備を進めると共に、優子はなぜかプリンも作っていた。
俺は甘い物は苦手だが、唯一プリンが大好物だ。
なんで今日に限って、俺の好きな物ばかり作ってくれているんだろうか。
「あとは智くんの帰りを待つだけか。楽しみだなぁ。早く帰ってきてくれないかな」
部屋に飾ってあるふたりの写っている写真を見つめながら、頬杖をついて俺の帰りを待つ優子。
しかし、その頃俺は……居酒屋でひとり、呑んだくれていた。
1人で重い食材を抱えながら合鍵を使って俺の住むマンションへとやって来た彼女は、慣れない手つきで一所懸命に夕食の準備を済ませていた。
時折、包丁で指を切ってしまい、手には絆創膏の数が増えていく。
数時間後、2人掛けの小さなテーブルの上には、熱々の海老フライとからあげ、豆腐とちぎりレタスにプチトマトのサラダが色鮮やかに並べられていた。
「よし、出来た!」
(うわ、美味そうだな……)
夕食の準備を進めると共に、優子はなぜかプリンも作っていた。
俺は甘い物は苦手だが、唯一プリンが大好物だ。
なんで今日に限って、俺の好きな物ばかり作ってくれているんだろうか。
「あとは智くんの帰りを待つだけか。楽しみだなぁ。早く帰ってきてくれないかな」
部屋に飾ってあるふたりの写っている写真を見つめながら、頬杖をついて俺の帰りを待つ優子。
しかし、その頃俺は……居酒屋でひとり、呑んだくれていた。