【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
新の家までバイクで行く
それにしても…朔が呼ぶと言うことは、きっと突拍子も無いことを言い出すに決まってる
少し楽しみだけど、怖い
あいつ、何しでかすかわかんないから…
家に着くと俺以外全員が居た。俺が着いてすぐにその話は始まった。
「泉に言うなって口止めされてる。でも、俺はお前達には言わなきゃいけねーことだと思う」
だから話すから、最後まで一旦黙って聞け
そう朔はいい話し始めた。
杏ちゃんを見張っていたら黒蛇が来たこと。
そいつは杏ちゃんと泉の写真を持っていたこと。
そして助けに行こうとして後を追うと
杏ちゃんの周りに黒蛇の男が4人すでに気絶した状態で倒れていたこと。
そして泣きそうな顔で電話をしていたことを…
「泉は、きっと、あいつを守りたいんだと思う。学校で言ってた。哀しそうな顔してるって。
俺らも言われたことあるだろ?泉に。俺たち全員言われたはずだ。」
うん、そうだね
ただの不良でチャラチャラしただけの俺に、仲間を与えてくれたのは泉だ