【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「えーーーこれにて久しぶりの烈火総会は終了とする!」
朔の大きな声で倉庫の話し声はピタリと止む
そして一歩前に泉は出る
「とりあえず、杏は新しく俺たちの仲間になる。反対するものはいないな?」
「「「「「オッス!!!!」」」」」
その返事を聞いて満足そうにあたしの方を向く泉。それじゃあ……
そう呟きぐいっとあたしをみんなの前に出す
「「「「 烈火へようそこ 」」」」
そう暖かく迎えてくれた
あたしはこの日のこの瞬間を忘れない。
たとえ2年でも…
その2年をここに捧げて、泉に託そうと思った
「こちらこそ、よろしく」
あたしの居場所ができました。
こうして烈火総会は終わり、各々学校へぞろぞろと移動する。
あたしは泉の車に乗って学校へ向かう
「泉?ありがとうな?悩んでたんアホらしくなるくらい、ええ人らばっかやな」
「だろ?杏も俺らの家族だ」
優しくそう言ってくれて、学校までの道中は、それ以外何も話さなかった。
でも、とても心地よかった