【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
嵐の前の静けさ
初めての学校。
始業式から3週間ほど経っての初登校
初登校やのに遅刻していくって最悪やんか。震えてきた
「あれが正面玄関。そんで、俺らはここから入ってる」
泉は白い階段を指差した。非常階段かな?
「なんで正面から入らへんの?」
「……うるせぇから」
??校門も正面から通らず職員玄関の方からはいる。何故こんな面倒なことをしているのか
その理由はすぐに分かった
てくてくと歩く。学校…久しぶりや
前の学校とは大違いで、いかにもヤンキー学校!って感じの佇まい
「この学校9割男だけど、大丈夫か?」
え?そうなん?まぁなんか汚いし女の子嫌がりそうな学校やけど…
「まぁ、あたしあんまり気にせんし大丈夫やで」
気にしてたら烈火も入れへんやろ。そして昼休み前に学校にたどり着いた。
ここだ、と言って教室のドアを開けると、授業中だった
お、怒らへんか?
「泉!お前遅刻するなら途中にくるな!昼休みにこいよ」
先生らしき人は、泉と呼び捨てにして、何故かキリのいいタイミングで来いと言っている