【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「コーヒーの香りも引き立ってるし、スポンジがコーヒー生地で、クリームはカカオのクリームか?」
「せやねん!ほんで、オレンジのソースも使ってみてん。甘いだけじゃなくて、ビターケーキも置いとくと、喜んでくれる人おるんやないかな?って」
店長はうんうんと、とても笑顔だった
「すこしコーヒーのリキュールを入れてみないか?本当に少量だけど、もっと香りもよくなって、大人っぽい味になると思う」
「うわ!それめちゃ美味しそう!!」
「杏が良ければ俺が少し手直しして店頭に並べてみるが、どうする?」
ニカっと笑う
もちろん!嬉しすぎる!!!!
店長に抱きついて感謝を言う。あたしのしたかった仕事。バイトって形でしかできひんけど、こうやって商品として売ることが出来るのは、最高に嬉しい!
また泉と新連れてこよう
その後は併設されてる喫茶店の方で接客をして上がった。
外に出ると泉がいた
最近はお迎えに誰かが来てくれる。
別にええのに。夜に何がしてこられようが、あたしは大丈夫やのにな?