【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
志木からは、そっちでも嗅ぎまわる人がいるから気をつけてという内容だった。

あたしが泉と新と一緒にいるなんて志木は知らないから


なんで2人は、調べてるん？


さっきまで普通やったやん。何でもない話して
一緒に笑ってたやん


「……まだ言えてないことがある」

「スコーピオンのことは！！関わらんといて！烈火もただじゃ済まへん。あいつらの恐ろしさを知らんねん」

「でももう…遅い。俺は杏を守るって決めたから」



「そんなんやったらいらん！スコーピオンと関わって無事な人なんておらへん。そんなんに烈火巻きこむくらいなら、あたしは1人でいい」


なんでよ
やっと仲間になれて楽しい場所やったのに。
あたしを救おうとするその行為は、みんなを危険にさらすだけやのに



「スコーピオンは犯罪者集団やで。喧嘩とちゃうねん」


「だからこそ、1人にはできない」


「違う！あたし1人なら、あいつは手出してこーへん。あたしが苦しむのを見たいから…だからきっと、周りにいる人を使ってくる」



そう、鈴がそうやったように。
あたしの妹というだけで、あんな目にあってしまった
< 209 / 425 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop