【全巻完結】愛は惜しみなく与う①

薔薇の皆んなに何か知ってることを話せと問い詰められたが、言えなかった


杏様の決意を無駄にはできなかった


でもみんなは勘もいいし、気づいてしまった。


あぁ、杏に守られたんだって


俺と杏は、あの日目の前で鈴様を拉致された。杏は1人で来るように言われ指定の場所に行くと、そこには無残な少女の姿があったという


杏の中で何かが切れて大暴れして、杏もボロボロの状態で気絶して見つかった


でもそこにスコーピオンの奴らも倒れていたが、あの忌まわしきサトルの姿はなかった


杏の身体にはサトルの血が飛び散っていた。
きっと杏はあの時本気でサトルを殺そうとしていた。近くに転がるナイフを俺は杏のために隠した。


杏を犯罪者にはさせないさ、絶対


鈴様の体も見つからなかったが、杏は死んだと泣いていた

蘭様が鈴様にあげた東堂財閥の由緒正しいネックレスが、ぼろぼろの少女のクビにかかっていたのだと言う


残酷すぎた


どうしてここまでするのか


杏様とサトルになにがあるのか



でも杏様は、サトルを知らないと言った
< 243 / 425 >

この作品をシェア

pagetop