【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「この前さ、黒蛇と抗争あったゆうたやろ?志木から聞いてたから黒蛇の総長に会おうとしたけど、泉に今回は留守番や言われて倉庫で待っててん」
「へー!杏がいたら一瞬で終わるから楽なのに…珍しいですね」
……なんかむかつく
冗談ですと笑う志木
「…ま、それで待ってたんやけど、黒蛇の総長が幹部クラス引き連れて倉庫に来た訳。まぁもちろん返り討ちにしたで?でもそんときに、あたしが目的やゆうたわ」
「……それで?」
それで…それで…本来の抗争の場所である、廃墟から、、、気味の悪い写真が見つかった訳で…
って言いたいけど
言いづらい
「杏、言って」
はぁ
「なんかあたし、サトルに監視されてるらしい」
志木並みの監視や、そう伝えると、志木の表情はみるみる変わっていく
「どーゆうことだ?」
「B区に廃虚があるんやけど、そこに泉達は行ってて、そこで変な部屋みつけたらしく、その部屋にはあたしの写真が壁にめちゃ貼られてた、らしい……薔薇のときの写真も、最近あたしがバイトしてる所での写真も」