【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
何不自由なかったのに、寂しかった
とてもいい夫婦で、俺のことを大事にしてくれて。
でも俺は家を出てしまった。
母親の温もりが思い出せない。でも…女の子といて抱きしめてもらうときの温もりは、あの時と似ていたような気がした
沢山の女の子と遊んだ
俺はみんな好きだったし居心地がよかった。
俺はこういう人だと理解して一緒に居てくれていた。
ただ俺は、これが居心地が良いって思い込んでいただけだった
中学であいつらに出会って
俺の人生は変わった
本当に、全く違う人種だと思っていた
なのに今は、毎日一緒にいるのが当たり前になっている
あれは中学2年の時、ある女の子に呼び出されていたときの話
「ねぇ、慧くん。あたしの親友にも手を出したでしょ」
「え?俺…自分から手を出した子なんていないよ?」
揉めるの嫌だしね
目の前で目に涙を浮かべる女の子
うわ、泣かしちゃった?
そう思った瞬間、左頬に物凄い衝撃が
え?ビンタされた?!?!