【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「なーなー!可愛い子紹介しろよ」
「はー?」
いちゃもん付けられるのかと思ったら赤髪は、手を合わせて頼む!と言ってきた
「知り合いに可愛い子いっぱいいるだろ?ちょっと前から此処で告白されてるの何回か見てんだよ」
お前モテるんだな!いいなー!と俺の周りをくるくる回る赤髪の男
えっと…別にリンチではないよね?
「ど、どんな子がタイプなの?」
とりあえずそう聞いてみると、10分ほどタイプを語られた。
えっと…そんな女の子居ないと思う
まだ続きそうだったから、助けを求めるために残りの2人をちらりと見ると、茶髪の小柄な子が降りてきた
「朔ダメだよ!困ってるじゃん。それに烈火に女は必要ないよ!」
その言葉を聞いて納得した
" 烈火 "
この辺りで1番有名な不良グループ
こいつらは、その烈火なんだ
目をつけられたか?やばいかな。そう思ったが、恐怖はあまり感じなかった
「うっせー!俺は可愛い生娘と付き合いたいんだ!」
この赤髪の緩い感じが怖さを半減させていたから