【全巻完結】愛は惜しみなく与う①

母親は俺に見向きもせず、俺と親父を残していった。
親父は、俺は邪魔だと言わんばかりに、毎日女を連れ込んで、金をつかっては裏切られていた


俺が食べるものも何もなくても、親父は気にせず女の元へ向かった。そして帰ってこなくなった


そんなのが家族なのか?


そんなものいらない


俺は1人でなんとかできるから


女の子だって生きていくために利用すればいい




でも




どんだけ一緒にいたって、どこか寂しかった



なんでも受け入れてくれて、叱ってくれて一緒に泣いてくれて…一緒に喜んでくれて



俺だって…



「そんな家族は欲しいよ…」



なんだよ。なんで泣かなきゃいけないんだ。寂しいよ!悪かったな弱くて
同情でも一緒に居てくれて嬉しかったよ


俺にはこうやってぶつけれる男友達もいなかったから



「じゃあお前に家族をやるよ。俺らがお前の帰る場所だ」


え?



「烈火へ来い。お前が…慧が逃げ出すまで面倒見てやるよ」



そう。

これが俺が烈火に入るきっかけになった出来事だ



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