【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
その後、本当に烈火は俺の家族になってくれた。

ただいま、おかえり

そう言ってくれる大事な場所になった。


ま、相変わらずモテたから、女の子に不自由はしなかったけど、深く関わることは一切無くなった。

だって烈火が大事だから



烈火に迷惑かけたくなかったから



烈火目当てで寄ってくる女の子はいっぱい居た。そう言った子は一切相手しなかった


俺をすきなわけではないからだ


烈火に関わりたいだけなんだ


居場所をくれた泉は、女の子と話しているところを見たことがないくらい、そういった噂がない。

さすがだな


ずっとそう思ってた


でも最近、烈火に女の子がはいった



俺たちに頭を下げて、守っていきたい子がいると…そう泉は言ったんだ。


最初は正直、泉目当てで近寄って恩を売るような、いけすかない女の子だと思ってた。

泉をたぶらかすなと。そう言いたかった



でも彼女は…杏ちゃんは違った



可愛くてどこかたまに消えてしまいそうで…
でも泉と同じくらい強くてかっこいい


そんな女の子だった


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