【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
数分後にタクシーが到着して2人で乗り込む
杏ちゃんはいい香りがする
いずれ泉の彼女になっちゃうのかなー?
じーっと横顔を眺める
「ん?どうしたん?どっか痛い?」
「んーん?杏ちゃんが来てくれたし大丈夫だよ」
ならええんやけど。そう言ってニコニコしている杏ちゃん
俺が好きだなんて言ったらどう反応するだろ
驚くかな?冗談だと思うかな?
言えないや
「あ、そうや!」
どーしたの?突然大きな声をだした杏ちゃんは驚くことを言った
「あたしが助けたこと皆んなに言わんといてくれへん?」
……なぜ?
「桃香と和解して出てきたって事にできひんかな?」
頼むわ。そう手を合わせた
助けてくれたのは杏ちゃんだし、別に杏ちゃんがそう言うなら、そう言う事にしてもいいけど…
「なんでなの?」
気になる
「池田おったやろ?あいつあたしが関西にいた時に、纏わり付いてきた奴で、毎日ボコボコにしててん」
納得した。だからあんなに杏ちゃんをみてて、怯えてたんだね?
でもそれじゃ、杏ちゃんが助けてくれたことを黙っておく理由にはならない