【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「それで?君の名前は?」
「あたしは、杏。最近烈火に入った」
名前くらい言っていいよね?泉達は全員不機嫌そうだが、大丈夫そうかな
慧は泉に状況を説明している
あたしの隣には、朔と響がいる
「杏ちゃんね?あれー?響が女の子の隣にいるの珍しいね」
葵は近づいてくる
朔がパッと手を出して葵が近づくのを制する
「杏、あんまこいつと話すな。バカと性病がうつるから」
……バカを朔に言われちゃうのね?
「おいおい、俺らの総長に酷い言い様だな?」
「うるせぇ雅!お前ら杏を欲しがるだろ」
なんともセクシーな男の人がいた。その人は雅と呼ばれた
名前と顔が似合ってるな
それにも欲しがるとは?
「まーまーまー!噂になってるからさ、君。女の子で物凄く強い子が烈火に入ったって」
葵はニコリと笑う
「杏は、葵なんかより強いんだからな!」
響は可愛くぴょこぴょこ跳ねる
とりあえず…楼帝を詳しく知りたいな?
「名前教えてーや。あたしは自己紹介したで?」