【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
え、そんなの分かるの?と葵は言う
「相手の癖を見てやらな、負けるやろ?それと同じで自分の癖も把握せな、戦略が組めへん」
そのモーションに入ると、これをする
って関連づけられて把握されると厄介だ。防戦一方になるリスクが高い
「ちなみに泉は足技するとき、腕が下がるから直した方がええで?足に集中できてしまうし、避けれる」
この前、泉の癖は見つけといたった!
あたしの言うことを聞いて、ハッとして足技をだす。流れに沿ってやると、腕がさがっている
うわ、ほんとだ
ちょっと嫌そうに何度も動きを確認している泉
「お前!すげーな!俺にも手取り足取り教えてよ」
雅が顔を近づけて、腰にサッと手を回してきた
……チャラいな!!!
「喧嘩やったらなんぼでも相手したるわ」
回ってきた手を抓ると、パッと手を引っ込めた。
ここは普通の女なら、きゃーーーってなる所なんだけど?と不服そう
「なぁ!俺は俺は?」
「俺も教えて!」
朔と響があたしに群がる
そういえば、泉以外がしっかり喧嘩してるのをまだ見てないかも。