【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「とりあえず今日はお前ん家で、たこ焼きパーティーでもするか!」
「たこ焼き器なんか持ってへんで?」
あたしの返答に、ええええーーーー!!!!
と大きな声をだしたのは朔と響と慧
「関西人ってたこ焼き器、一家に一台は絶対もってるんだろ?」
「そーだよ!俺テレビでみたよ!」
「たこ焼きパーティしたいなー」
たこ焼き器……もしかしたら一般家庭にはあるんかな?東堂家が持ってないだけか
薔薇の時に何回かしたけど、まともに出来た試しがない…
わーわー五月蝿い3人をチラリとみて泉は言った
「スーパーで買って帰るか?」
まさかの。泉もしたかったん?いや、ちゃうな。3人を見ると子犬のようなうるうるキラキラした目をしていた。
この目に負けたんやな
「んなとりあえず、山吹スーパーいくか!」
おおーー!
アホやな、ほんま。たこ焼きでこんなに喜ぶなんて。
そんなこと思ってるくせに、あたしの口も、めちゃ笑ってた
あぁ、居心地がいいなーって
東堂財閥のことを、あたしの役割を少しだけ忘れれる、そんな温かい場所