【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
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「女はでてくんなよ。殴りにくい」


突然ずっと黙ってたスカルの男達が声を出す
こいつらも3年だったはず

杏はそれを聞いて少しイラッとした表情を浮かべて言った


「あたしも北蓮見にいる訳やし、学園祭は出るよ。あんたら気使ってくれんでええで」


てゆうか、拳があたしに届くと思うなよ?


そう笑った


どうしてこうも気が強いかな。案の定スカルの男達は、なに?と声を上げている


「泉に守ってもらえると思うなよ!」


…お前らごとき、杏がやられるとは1ミリも思わないが、むかつくから隣の椅子を蹴飛ばす

その音で静かになる


「あたしに指一本でも触れられてからほざけ。大きい声出して吠えるだけしかできひんなら、引っ込んどき」



……俺ならこんなの女の子に言われたら心が折れる。可哀想に

すこしスカルに同情
杏は女だから弱いとか守られるとかそういう風に思われるのが大嫌いなようだ



「あははは!面白いね、君。烈火じゃなくて、ZAQに入りなよ」

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