【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「なーなーなー?」
「なんだ?」
教室までの戻る時間に杏が口を開く
またさっきの様な事があってはいけないから、しっかり今度は杏の隣を歩く
「自由演技って去年何したん?」
「あー…去年ってか、この烈火で自由演技で勝てた事ないな」
なんとなくそんな気ぃしたわ。そう杏は溜息をついていた。
だって自由演技なんて、毎年何をすればいいか分からなくて困る競技だ
それ以外でぶっちぎりにならなければ、勝てない
「とりあえず自由演技は、あたしに任せて!ええこと思いついた気がする」
杏はニヤニヤして、先帰るわ!と言い学校から出ようとする。
いやいや、教室に鞄あるだろ
「倉庫に来ないのか?」
「用事できたし家帰る!」
「は?また関西戻るのか?」
「ちゃうちゃう、普通にマンションや!」
鞄持って帰ってきてやぁ!そう言い、手を振り走り去ってしまった。
…本当に振り回されている
俺、杏の鞄持って帰るのか?自分のと2つ?
あいつらに何か言われそうだな
想像してまた溜息