【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
……ただのナンパか?
そう思ったら、男の1人が杏さんにぶつかり転んだ
やばいやつか
男はいたたた!折れた!!と言い腕を押さえる
慰謝料とか、腕治るまで付き合えとか言う奴だな?
やばい
これは…
男たちが危ない!
杏さんは、フル無視して歩く。それに怒った男が杏さんの肩を掴む
そして振り返った杏さんは笑顔で言った
「折れてたらそんなんで済まへんねんで?ドアホ」
離れていても殺気が伝わる
だから言ったんだ。男たちが危ないって
案の定、ひぇぇ!と言いながら走り去った
少し気の毒だ
杏さんはぶつかられた肩をパンパンとはらってまた歩き出した
このまま早く家に帰ってくれ。そう思った
巻き込まれそうだったから
そんな悪い予感は当たり、見知った顔の男が4人来た。黒蛇の奴だ
泉さんに連絡するか…さすがに4人は…2人で行けばいけるか。俺も杏さんの所へ行こうとした
でも遅かった
「あんたら懲りひんな」
杏さんの言葉ともに男たちは、うっと苦しそうな声を出した
速すぎ