【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
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杏ちゃんがはりきってる。良いことなんだけどね?俺らが言うのもなんだけど、喧嘩祭りって言ったのによく楽しそうにできるよね。

さすが杏ちゃん!


むさ苦しい学園祭だが、一応北蓮見にも女の子は居るから、少し…華がある


まぁ俺らのチームには杏ちゃんが居るわけで…

華というより何だろう…


良い例えが見つからないけど、杏ちゃんは、太陽みたいな人だ


周りを照らしてくれる


誰かが言ってたけど、ちょっと暑すぎるくらい…


そんな杏ちゃんは、自由演技のために衣装を作ったと言う。
なんだか面白いことになりそうだな


「慧!障害物競走でるやろ?あたしもでるし行こうや」


目をキラキラさせて言う杏ちゃん。
年上には全く見えない…

それにきっと、杏ちゃんは障害物競走を誤解してる。北蓮見の障害物競走は…



「な、な、なんやねんこれ!!!」



障害物は、敵チームの人達だ


ゴールまでの道のりで、ゴールさせないために、立ちはだかるのは、障害物というよりも、人だ


これじゃ喧嘩と変わらへんやん…と呟く杏ちゃんに、少し申し訳ない気持ちになる
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