【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
たしかに、最近みんなそうだけど、杏の家でご飯を食べるようになって、少し太った
少しだぞ?
まぁちゃんと食べるようになって、暴れることも減ったから…
今日の5分間はしんどかった
ちょっと緊張もしたしな
ただ体力が落ちてる気がする。
前まで倉庫で馬鹿みたいに騒いでばかりだったからな…
鍛え直さないといけないな
「お前だって、飯食ってケーキ食って寝てるだけだろ!」
「はーー?喧嘩売ってんの?あんたらが爆睡してる間、あたしは筋トレしてるわ!」
…やめてくれ。2人が言い合うだけで、周りの温度が上がる気がする…
「あんた、あたしの腹筋見たことないやろ!パキパキやで」
杏はそう言って、服を上に捲ろうとする
「ば、や、やめろ!」
朔は手で目を覆う。ちゃっかり指の隙間は空いてるが…
俺は杏の腕を押さえる
「汗かいたんだ。腹出すと冷えるぞ」
「…せやな!あたしお腹弱いしな」
謎に納得してくれて、杏の腹筋披露は幕を閉じる。ちょっと見てみたかったのは秘密だ