【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
囚われた姫


朝まで倉庫でどんちゃん騒ぎ

よう笑って泣いた日やった

嫌な夢見ると思ったけど、そんなん忘れるくらい楽しかった


そして…


「頭いった…」


悪酔いや…
もうすぐ20歳やけど、一応な、法律あるしお酒は飲んだらあかん…けど
昔はよう薔薇のみんなでふざけて飲んでた


最近は全く飲まない


だから今日は久しぶりやし頭が痛い



「うげーー気持ち悪」


久しぶりの感覚に眩暈を覚える。みんなはまだ床で死んだように寝ている

泉は、お酒飲んでても顔色は全く変わってなかったけど…スヤスヤと眠ってる

寝返りを打ち、泉の長い足が、眠っている朔にぶつかる

うっと声を出したが、起きる気配はない


こりゃ…誰も学校いけへんなぁ



一応今日は平日やし学校行かなあかん



でもだーーーれも起きる気配ない



「なぁ、泉?みんなサボるん?」


身体を揺するが起きない
肩をぐーで殴ってみるが、ビクともしない


「なんやねん、肩になんかいれてんの?」


拳が痛い。
筋肉なのか、ガチガチだった。
< 412 / 425 >

この作品をシェア

pagetop