【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「さんきゅ」
泉はおでこを触りながら足を動かしている。
満足いったのか少し口角があがっている。
さてさて
他のみんなは明け方帰ったようだ。
泉はしんどかったんかな?まぁ顔色も良くないし…
その時あたしの腹の虫が鳴った
きゅるるるるる…
恥ずかし!!!
昨日カレーを6等分したし、量少なかってん!それでや!
なんとも情けない音が静かな部屋に響く
「… 腹減ってんの?」
「そ、そうみたいやな」
お腹をさすさす撫でる。冷蔵庫なんかあったかなー
昨日カレーの材料だけ買って、すぐスーパーから帰ってしまったし。
今日はバイトもないから、外に出るの嫌やな
すると泉はキッチンへ消えていった
泉もお腹すいてるんかな?
パン屋とか行ってこようかなーなんて思ってると、かちゃかちゃと音がなる。
対面キッチンになってるので、チラッと覗くと、なんということでしょう!!!
「え、泉…料理できるん?」
キッチンには似合わない男が料理をしている(失礼)
「昨日のお礼」
そう言ってそこから喋らなくなってしまった