【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「俺に言うな。理事長が決めたんだから」
あのヤロー…
先輩だからって容赦しねーぞ
よりによって、なんで烈火のクラスに…
烈火ではないクラスのメンバーは、俺たちに謝っている。こいつらは転校生のこと聞いてたから。
泉も怒ってるし
「大丈夫。俺らが転入生とか興味ないと思ったんだろ?しゃーないわ。気にすんな」
本来ならどーでもいいけど
今回は例外
神田はなんで怒ってるのー?なんて呑気に言ってる。
峰岸ねー
あいつの家の表札にそう書いてあったし、名前は杏って…もうあいつしかいないな
さてさて俺様の出番かなーー
泉でも探しに行くか
「わりぃ、神田!俺泉探してくるわ」
「なんだよーせっかく揃ったのに。連れて帰ってきて授業受けさせろ」
「はいよー」
今度は忘れずタバコをポッケに入れる
「朔、頼みましたよ」
おうよ!
どーせ屋上にいるだろう。物壊してないといいけど
屋上の扉を開けたら、泉がフェンスを殴る音がした
破けて落ちたらどーすんだよ
「おい!泉!荒れるなよ」